일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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くにさだえがく

鏡花短篇集 川村二郎編

泉 鏡花

泉 鏡花의 鏡花短篇集 川村二郎編(くにさだえがく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 19,644자 · 40화면

아오조라 문고

二

この通は、渠が生れた町とは大分間が離れているから、軒を並べた両側の家に、別に知己の顔も見えぬ。それでも何かにつけて思出す事はあった。通りの中ほどに、一軒料理屋を兼ねた旅店がある。其処へ東京から新任の県知事がお乗込とあるについて、向った玄関に段々の幕を打ち、水桶に真新しい柄杓を備えて、恭しく盛砂して、門から新筵を敷詰めてあるのを、向側の軒下に立って視めた事がある。通り懸りのお百姓は、この前を過ぎるのに、

「ああっ、」といって腰をのめらして行った。……御威勢のほどは、後年地方長官会議の節に上京なされると、電話第何番と言うのが見得の旅館へ宿って、葱ので、東京の町へ出らるる御身分とは夢にも思われない。

また夢のようだけれども、今見れば麺麭屋になった、丁どその硝子窓のあるあたりへ、幕を絞って――暑くなると夜店の中へ、見世ものの小屋が掛った。猿芝居、大蛇、熊、盲目の墨塗――(この土俵は星の下に暗かったが)――西洋手品など一廓に、草の花を咲かせた――表通りへ目に立って、蜘蛛男の見世物があった事を思出す。

額の出た、頭の大きい、鼻のしゃくんだ、黄色い顔が、その長さ、大人の二倍、やがて一尺、飯櫃形の天窓にチョン髷を載せた、身の丈というほどのものはない。