일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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に、さんば――じゅうに、さんば

鏡花短篇集

泉 鏡花

泉 鏡花의 鏡花短篇集(に、さんば――じゅうに、さんば)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 33,305자 · 66화면

아오조라 문고

これは熨斗目の紋着振袖という、田舎に珍しい異形な扮装だったから、不思議な若殿、迂濶に物も言えないと考えたか、真昼間、狐が化けた? とでも思ったでしょう。それとも本人逆上返って、何を言われても耳に入らなかったのかも解らんですよ。

ふとその渡場の手前で、背後から始めて呼び留めた親仁があります。兄や、兄やと太い調子。

私は仰向いて見ました。

ずんぐり脊の高い、銅色の巌乗造な、年配四十五、六、古い単衣の裾をぐいと端折って、赤脛に脚絆、素足に草鞋、かっと眩いほど日が照るのに、笠は被らず、その菅笠の紐に、桐油合羽を畳んで、小さく縦に長く折ったのを結えて、振分けにして肩に投げて、両提の煙草入、大きいのをぶら提げて、どういう気か、渋団扇で、はたはたと胸毛を煽ぎながら、てくりてくり寄って来て、何処へ行くだ。

御山へ花を取りに、と返事すると、ふんそれならば可し、小父が同士に行って遣るべい。但、この前の渡を一つ越さねばならぬで、渡守が咎立をすると面倒じゃ、さあ、負され、と言うて背中を向けたから、合羽を跨ぐ、足を向うへ取って、猿の児背負、高く肩車に乗せたですな。

その中も心の急く、山はと見ると、戸室が低くなって、この医王山が鮮明な深翠、肩の上から下に瞰下されるような気がしました。