일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

ながしまのし

長島の死

坂口 安吾

坂口 安吾의 長島の死(ながしまのし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 5,277자 · 11화면

아오조라 문고

むろん完全な発狂である。治っても白痴になるばかりだという。昏睡におちていた。

医者はこの昏睡のまま死ぬであろうと言っていたが、再び眼を覚した。のみならず、眼を覚すこと十二時間の後、再び昏睡におち、今度こそそのまま死が来るだろうと予定されているのに丁度十二時間の昏睡ののち、またまた覚めた。こうして、生きることが已に狂的な不思議な状態が一週間ほどつづいて、一月元旦、正しく言うと元旦をすぎること五分ののち昏睡のまま永眠した。

この昏睡の間は体温三十六度であるが、覚めたときは四十一度になっている。その体温表は、丁度過ぐる大震災の地震計を見るようなものである。生きながら、その顔は死の相であったし、視覚も触覚も聴覚も、或る時は殆んど失われていた。腹から下は死の冷めたさであった。頻りに苦痛を訴えて見るに忍びない姿であったが、ことに私は、彼と話を交すために――彼は頻りに私の名を呼ぶので――その口へ耳を寄せる時、殆んど死臭のような堪えがたい悪臭の漂うのには無慙な感をいだかされた。死んでからの顔の方がはるかに安らかであったのである。ポオの小説に“The facts in the ease of Mr. Valdemar”という物語がある。