후리가나로 읽는 일본 고전
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ながさきのいんしょう
長崎の印象
宮本 百合子
宮本 百合子의 長崎の印象(ながさきのいんしょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,996자 · 28화면
た。
雨あがりの日であったためか、長崎の街は、同じものさびるにしても、奈良、京都などとは趣を異にしていたのを感じた。奈良などの建物が古びたのは、あの乾燥した日光と熱とに照りつけられ徐に軽いさらさらした塵と化すといった風の古びかただ。長崎のは湿っぽい。先ず黝ずみ、やがては泥に成るというように感じられる。重い。そして、沈鬱だ。
昨夜深更まで碁を打っていた隣室の客、もう朝飯を食べている声がする。Y、切なそうな顔つきで枕についたまま、
「――あなた一人で行って」
と云う。私が服装を整えたり、食事をしたりするのを、片寄せた床の中から、風邪引きの子供のように眺めた。
「こんなものさせるから、痛い目をしたり不愉快な思いをする――と、じゃ誰もしないじゃないの」
「――我慢していらっしゃい、いい子だから。大痘痕になるところを助ったんじゃあないの」
これは、種痘問答である。私共は別府にいる時既に知人から流行の天然痘予防の注意を受けていた。臼杵へ行くと、そこでは全町民強制種痘をしたという。まして、長崎へ行くのなら危険此上ないというK氏の言葉で、計らず臼杵町費の一端を掠め、S氏の種痘を受けた。