일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ながさきのいんしょう

長崎の印象

宮本 百合子

宮本 百合子의 長崎の印象(ながさきのいんしょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,996자 · 28화면

아오조라 문고

日本風の宿屋は二三、名を調べてあった。然し私共は京都を出たばかりから、美味い紅茶やバターの味の欠乏を感じていた。長崎ではホテルに泊るというのが、楽しみの一つでもあった。

停車場前の広場から大通りに出ると、電車の軌道が幌から見える。香港、上海航路廻漕業の招牌が見える。橋を渡る。その間に、電車が一台すれ違って通った。人通りの稀な街路の、右手は波止場の海水がたぷたぷよせている低い石垣、左側には、鉄柵と植込み越しに永年風雨に曝された洋館の閉された窓々が、まばらに光る雨脚の間から、動かぬ汽船の錆びた色を見つめている。左右に其等の静かな、物懶いような景物を眺めつつ、俥夫は急がず膝かぶを曲げ、浅い水たまりをよけよけ駈けているのだが――それにしても、と、私は幌の中で怪しんだ。何故こんなに人気ない大通りなのであろう。木造洋館は、前庭に向って連ってい、海には船舶が浮んでいるが、四辺人の声というものがしない。遠方の熾んな活動を暗示するどよめきさえ、昼近い雨あがりのその辺には響いて来ない。商館の番頭、小荷揚の人足も、長崎では今が昼寝の時間ででもあるのだろうか。一つの角を曲る時、幌の上を金招牌が掠めた。