일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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もん

門

夏目 漱石

夏目 漱石의 門(もん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 139,830자 · 278화면

아오조라 문고

宗助はそれを眼に見えない愛の精に、一種の確証となるべき形を与えた事実と、ひとり解釈して少なからず喜んだ。そうして自分の命を吹き込んだ肉の塊が、目の前に踊る時節を指を折って楽しみに待った。ところが胎児は、夫婦の予期に反して、五カ月まで育って突然下りてしまった。その時分の夫婦の活計は苦しい苛い月ばかり続いていた。宗助は流産した御米の蒼い顔を眺めて、これも必竟は世帯の苦労から起るんだと判じた。そうして愛情の結果が、貧のために打ち崩されて、永く手の裡に捕える事のできなくなったのを残念がった。御米はひたすら泣いた。

福岡へ移ってから間もなく、御米はまた酸いものを嗜む人となった。一度流産すると癖になると聞いたので、御米は万に注意して、つつましやかに振舞っていた。そのせいか経過は至極順当に行ったが、どうした訳か、これという原因もないのに、月足らずで生れてしまった。産婆は首を傾けて、一度医者に見せるように勧めた。医者に診て貰うと、発育が充分でないから、室内の温度を一定の高さにして、昼夜とも変らないくらい、人工的に暖めなければいけないと云った。宗助の手際では、室内に煖炉を据えつける設備をするだけでも容易ではなかった。