후리가나로 읽는 일본 고전
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かいかのおっと
開化の良人
芥川 竜之介의 開化の良人(かいかのおっと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 16,438자 · 32화면
それ所か、明い空気洋燈の光を囲んで、しばらく膳に向っている間に、彼の細君の溌剌たる才気は、すっかり私を敬服させてしまいました。俗に打てば響くと云うのは、恐らくあんな応対の仕振りの事を指すのでしょう。『奥さん、あなたのような方は実際日本より、仏蘭西にでも御生れになればよかったのです。』――とうとう私は真面目な顔をして、こんな事を云う気にさえなりました。すると三浦も盃を含みながら、『それ見るが好い。己がいつも云う通りじゃないか。』と、からかうように横槍を入れましたが、そのからかうような彼の言が、刹那の間私の耳に面白くない響を伝えたのは、果して私の気のせいばかりだったでしょうか。いや、この時半ば怨ずる如く、斜に彼を見た勝美夫人の眼が、余りに露骨な艶かしさを裏切っているように思われたのは、果して私の邪推ばかりだったでしょうか。とにかく私はこの短い応答の間に、彼等二人の平生が稲妻のように閃くのを、感じない訳には行かなかったのです。今思えばあれは私にとって、三浦の生涯の悲劇に立ち合った最初の幕開きだったのですが、当時は勿論私にしても、ほんの不安の影ばかりが際どく頭を掠めただけで、後はまた元の如く、三浦を相手に賑な盃のやりとりを始めました。