후리가나로 읽는 일본 고전
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かのように
阿部一族・舞姫
森 鴎外의 阿部一族・舞姫(かのように)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 69,875자 · 141화면
前列の中央に胡坐をかいていた畑を始として、一同拍手した。私はこの時鎖を断たれた囚人の歓喜を以て、共に拍手した。
畑等が先に立って、前に控所であった室の隣の広間をさして、廊下を返って往く。そこが宴会の席になっているのである。
私は遅れて附いて行く時、廊下で又鼠頭魚に出逢った。
「大変ね」と女は云った。
「何が」と真面目な顔をして私は問いかえした。
「でも」と云ったきり、噴き出しそうになったのを我慢するらしい顔をして、女は摩れ違った。
私は筵会の末座に就いた。若い芸者が徳利の尻を摘まんで、私の膳の向うに来た。そして猪口を出した私の顔を見て云った。
「面白かったでしょう」
大人か小児に物を言うような口吻である。美しい目は軽侮、憐憫、嘲罵、翻弄と云うような、あらゆる感情を湛えて、異様に赫いている。
私は覚えず猪口を持った手を引っ込めた。私の自尊心が余り甚だしく傷けられたので、私の手は殆ど反射的にこの女の持った徳利を避けたのである。
「あら。どうなすったの」
女の目に映じているのは、前に異なった感情である。それを分析したら、怪訝が五分に厭嫌が五分であろう。秋水のかたり物に拍手した私は女の理解する人間であったのに、猪口の手を引いた私は、忽ち女の理解すること能わざる人間となったのである。