후리가나로 읽는 일본 고전
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かのように
阿部一族・舞姫
森 鴎外의 阿部一族・舞姫(かのように)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 69,875자 · 141화면
寺の内外に満ちていた人民は騒ぎ立って、檐下(のきした)木蔭に走り寄ろうとする。非常な雑沓である。
切腹は一時見合せとなって、総裁宮始、一同屋内に雨を避けた。雨は未(ひつじ)の刻に歇(や)んだ。再度の用意は申(さる)の刻に整った。
呼出の役人が「箕浦猪之吉」と読み上げた。寺の内外は水を打ったように鎮(しずま)った。箕浦は黒羅紗(くろらしゃ)の羽織に小袴(こばかま)を着して、切腹の座に着いた。介錯人馬場は三尺隔てて背後に立った。総裁宮以下の諸官に一礼した箕浦は、世話役の出す白木の四方を引き寄せて、短刀を右手(めて)に取った。忽ち雷のような声が響き渡った。
「フランス人共聴け。己(おれ)は汝等(うぬら)のためには死なぬ。皇国のために死ぬる。日本男子の切腹を好く見て置け」と云ったのである。
箕浦は衣服をくつろげ、短刀を逆手(さかて)に取って、左の脇腹へ深く突き立て、三寸切り下げ、右へ引き廻して、又三寸切り上げた。刃が深く入ったので、創口(きずぐち)は広く開いた。箕浦は短刀を棄てて、右手を創に※し込んで、大網(だいもう)を掴んで引き出しつつ、フランス人を睨(にら)み付けた。