후리가나로 읽는 일본 고전
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ちんじょうしょ
陳情書
西尾 正
西尾 正의 陳情書(ちんじょうしょ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 19,750자 · 38화면
※(終わり二重括弧、1-2-55)それは昨年の二月、日は判乎と記憶にはありませんが、何でも私の書いた原稿がM雑誌社に売れてたんまり稿料の這入った月初めの夜の事でありました。現在でも私は高円寺五丁目に住んで居りますが、其の頃も場所こそ違え同じ高円寺一丁目の家賃十六円の粗末な貸家を借りて、妻の房枝と二歳になる守と共々に文筆業を営んで居たのであります。元々私の生家は相当の資産家で、私が学生で居る間は、と申しましても実際は一月に一時間位しか授業を受けず只単に月謝を払って籍を置いて居たに過ぎませんが、其の間は父から毎月生活費を受けて居たのでありますが、一度学校を卒えるや、其の翌日から、――前々から私の放蕩無頼に業を煮やして居た父は、ぴたりと生活費の支給を止めて了ったのでありまして、そうなると否でも応でも自分から働かねばならず、幸か不幸か中学時代から淫靡な文学に耽溺して居た御蔭で芸が身を助くるとでも謂うのでありましょうか※(始め二重括弧、1-2-54)玉ノ井繁昌記※(終わり二重括弧、1-2-55)とか※(始め二重括弧、1-2-54)レヴュウ・ガァルの悲哀※(終わり二重括弧、1-2-55)とか云う低級なエロ読物を書く事に依って辛じて今日迄口を糊して参ったのであります。