후리가나로 읽는 일본 고전
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ゆきとどろ
雪と泥
山本 周五郎
山本 周五郎의 雪と泥(ゆきとどろ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 19,993자 · 40화면
折之助は刀を抜いた。刀は提灯の光りを映してぎらっと光った、その瞬間に、彼は覆面をしなかったことに気がついた。
――顔を覚えられる。
彼は提灯を刀で叩いた。
抜刀の光りを見たとき、二人は妙な声をあげたが、提灯を叩かれると、幇間はひっといってそれを放り出し、そのまま横っとびに、堤の下へ駆けおりていった。
「きさま、動くな」と折之助は客の胸元へ刀をつきつけた、「動くと斬るぞ」
「待って下さい、金はあります」
相手は震えながら、ふところへ手を入れた。折之助は刀をつきつけたまま、片手をぐっと前へ出した。
「金を出せ、早くしろ」
「金は差上げます」相手はおろおろと云った、「金はみんな差上げますから、どうか乱暴なことはしないで下さい」
「早く出せ、騒ぐと斬るぞ」
つきつけている刀がひどく手に重かった。降りかかる雪が睫毛にとまり、それが溶けて眼へ入りそうになる。相手は恐怖のためにあがっているのだろう、ふところから金包を出すのに、ずいぶん手間がかかるようにみえた。
「早くしろ、早く」
折之助は手を振ってせきたてた。受取った包は、びっくりするほど重く、危なく手から取落しそうになった。