일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

ゆきのうえのしも

雪の上の霜

山本 周五郎

山本 周五郎의 雪の上の霜(ゆきのうえのしも)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 25,586자 · 50화면

아오조라 문고

伊兵衛にはそれができなかった。眼に見えなければいいけれども、少しでも、自分が誰かを押しのけ、誰かの邪魔になっている、ということがわかると、決してその席にとどまることができない。相手が気の毒になり済まなくなって、自分から身をひいてしまうのであった。

――良人には出世はできない、良人の性質が変らない限り、決して栄達は望めない。

おたよはこう信ずるようになった。

――けれども良人は、いつも誰かを幸福にしている、当然自分が占めるべき席、当然、自分が取ってよい物、それらをいつも他に譲ってしまう……これでよいのだ、良人には稀な能力がある、しかもその能力で、いつも誰かに幸福を分けている、これでよいのだ。

良人はいまでも、出世の機会を求めている、それはおたよのためである。おたよは九百五十石の準老職の家に生れ、苦労知らずに甘やかされて育った。そのおたよに貧乏させ、放浪の旅を続けさせることが、良人には耐えられないのである。他人の席を奪うことはできないが、妻には幸福を与えたい。この二つのあいだに挾まって、良人は絶えず悩んでいる、それがおたよにはよくわかっていた。

――わたくしこれで幸福です、これ以上のものは決して望んではいないのです。