후리가나로 읽는 일본 고전
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ゆきのやどり
雪の宿り
神西 清
神西 清의 雪の宿り(ゆきのやどり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 25,995자 · 51화면
まことにこの世ながらの畜生道、阿鼻大城とはこの事でございましょう。
そのような怖ろしいことが来る日も来る夜も打続いておりますうち、六月八日には、遂に一大事となってしまいました。その午の刻ばかりに、中御門猪熊の一色殿のお館に、乱妨人が火をかけたのでございます。それのみではございません、近衛の町の吉田神主の宅にも物取りどもが火を放ったとやら、忽ちに九ヶ所より火の手をあげ、折からの南の大風に煽られて、上京の半ばが程はみるみる紅蓮地獄となり果てました。火焔の近いことは五月の折りの段ではなく、吹きまくる風に一時は桃花坊のあたりも煙をかぶる仕儀となりまして、わたくしは最早やお庭を去らず、お文庫の瓦屋根にじっと見入りながら、最後の覚悟をきめたほどでございました。屋根をみつめておりますと、その上を這う薄い黒煙のなかに太閤様のお顔が自然かさなって見えて参ります。あの名高い江家文庫が、仁平の昔に焼亡して、闔を開く暇もなく万巻の群書片時に灰となったと申すのも、やはり午の刻の火であったことまでが思い合わされ、不吉な予感に生きた心地もございませんでした。幸いこの火も室町小路にて止まりました。