후리가나로 읽는 일본 고전
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ゆきさんだい
雪三題
中谷 宇吉郎
中谷 宇吉郎의 雪三題(ゆきさんだい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 4,867자 · 10화면
これで雪の結晶はまた一層変化の範囲を払げるのであるが、その上に自然はさらに一歩を進めてくる。それはこの六角柱と六花との複合である。六角柱の両端に六花が生長した結晶が、その代表的なものである。これは丁度鼓のような形になるので、私たちは鼓型と呼んでいる。この鼓も単なる鼓では済まないで、それが二段三段と重なって来ることがある。そして「段々鼓」という不思議な結晶が生まれて来る。
人界から隔絶された十勝岳の夜、全くの暗黒の中で、懐中電燈の光をたよりに、顕微鏡の視野の中で、こういう結晶を覗いていると、どのような人間でも、少しは心が静まって来る。こういう譬えようもなく美しい宝物を、自然は惜し気もなく無尽蔵に贈ってくれる。それは今十勝岳の山を埋めつくしているが、一日か二日の後には、もうその姿をかくして、ただの氷の粒になるのである。零下十度を昇らないこの雪の天国でも、昇華という現象、即ち氷が直接に水蒸気になって蒸発する現象があるために、これ等の精緻な天工の芸術品は、間もなくその繊細な部分が蒸発して消えて行くからである。
十勝岳でのこういう生活を離れてから、考えてみれば、もう随分永い年月が経ってしまった。