후리가나로 읽는 일본 고전
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あごじゅうろうとりものちょう
顎十郎捕物帳
久生 十蘭
久生 十蘭의 顎十郎捕物帳(あごじゅうろうとりものちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 17,674자 · 36화면
……あなたがどんな韋駄天でも、本郷から一ツ橋までたった十ミニュートで駈けられるわけはない。……えらそうに言うようでお耳ざわりでしょうから、打ちあけて話しますが、じつは昨日、あの日の時刻に駕籠を出し、それから四半刻おくれて死物狂いに追いかけて見ましたが、駕籠が一ツ橋の門内へ入りかけるころには、あたしは、ようやく三崎稲荷の近く。……どうでも、十分ばかり遅れるのです。……念を入れて、もう一度やった、が、やっぱりいけない。……それで、今度は、加賀さまの早飛脚で、小田原の吉三というのを頼んで駈けさせた。……一日で江戸と小田原を楽に往復するというえらい早足なんだが、やはり、追いつけない。……だいぶ迫っては行きましたが、駕籠が一ツ橋門内に入りかかるときには、ちょうど四番原の入り口へかかったばかり……」
ふ、ふ、と笑って、
「失礼なことを申すようだが、さっき伺っていると、二日ばかりなにも喰べず水ばかり飲んでいらしたということだが、その足では、まずまずどんなことがあっても駕籠を追いぬくの、先まわりして待伏せるなどということは出来ない。……いかがです」
「………」
「……ねえ、青地さん、あなたの家のあがり口へ氷の箱をおいて行ったのは、だれなんです。