후리가나로 읽는 일본 고전
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あごじゅうろうとりものちょう
顎十郎捕物帳
久生 十蘭
久生 十蘭의 顎十郎捕物帳(あごじゅうろうとりものちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,832자 · 24화면
例繰方というのは奉行の下にあって刑律の前例を調べるのが仕事で、割合に格式のある役なのだが、格別ありがたがる風もなく、番所の書庫から赦帳や捕物帳などを山ほど持ち出し、出勤もせずに弓町の乾物屋の二階に寝っころがって、朝から晩までそんなものを読み耽っている。
庄兵衛が外聞わるがって邸にいろというと、気がつまるといって命令に従わない。そのくせ、三日にあげず舞いこんで来て、なにか気に障ることを言っては、その揚句、小遣をせしめて行く。しかし、悪くすれたところはなく、することにとぼけたところがあって憎めない。庄兵衛は阿古十郎が憎らしいのか、可愛いのか自分でもわけがわからない、まるで滅茶滅茶な気持なのである。
阿古十郎は例の如くのすれ切った黒羽二重の素袷に、山のはいった茶献上の帯を尻下りに結び、掌で裸の胸をピシャピシャ叩きながら、
「ねえ、叔父上、それじゃあんまりおかげがねえ……未練ですよ、そりゃあ」
「おかげがねえ、……これ、下司な言葉を使うな。おかげがねえとはよくぬかした。そもそも……」
顎十郎は、すぐ引取って、
「そもそも、この万年青さまがお枯れなすったのは、いつぞや御命令によって手前がそれを広縁から運び入れようとした途端、手元が辷っていきなり鉢をひっくりかえしたから。