일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ふうちそう

風知草

宮本 百合子

宮本 百合子의 風知草(ふうちそう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 44,107자 · 88화면

아오조라 문고

宮城刑務所にいた市川正一が、すっかり歯をわるくしたのに治療をうけられず、麦飯を指でこねつぶして食べていた。そうして生きようと努力していた。が、最後には僅か九貫目の体重になって死んだ。戸坂潤は、栄養失調から全身疥癬に苦しめられて命をおとした。ひろ子は、これらの話をきいたとき泣いた。重吉と自分とに与えられた愉悦に対して謙遜になった。これらの人々はどんなに生きたかったであろうか、と。

ひろ子は、実験用テーブルの前の円椅子から立ち上った。水道のところへ行って、自分たちの使った茶のみと、そこに漬けてあった二つ三つの皿小鉢を洗った。わきの窓から、建物だけ出来てまだ内部設備がされていない別の一棟が眺められた。その棟の空虚な窓々は、秋の午後に寂しく見えた。

――しかし、思えば、感動深く厳粛なこのたびの治安維持法の撤廃と思想犯の解放につれても、故意か偶然か、ひろ子などには判断のつかない混同が行われていた。今度出獄したすべてのものが治安維持法の尊敬すべき犠牲者、英雄のように新聞やラジオで語り、語られているのであったが、その中に、元来が積極的な戦争強行論者で、その点が当時として反政府的であったために拘禁されていたというような人物までがまじっていた。