후리가나로 읽는 일본 고전
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こうちがえり
高知がえり
寺田 寅彦
寺田 寅彦의 高知がえり(こうちがえり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,148자 · 7화면
今日は船がよほどいつもよりは西へついている。何処の学校だか行軍に来たらしい。生徒が浜辺に大勢居る。女生の海老茶袴が目立って見える。船にのるのだか見送りだか二十前後の蝶々髷が大勢居る。端艇へ飛びのってしゃがんで唾をすると波の上で開く。浜を見るとまぶしい。甲板へ上がってボーイに上等はあいているかと問うとあいているとの事、荷物と帽を投げ込んで浜を見ると、今端艇にのり移ったマントの一行五、六人、さきの蝶々髷の連中とサヨーナラといっているのが聞える。蚕種検査の御役人が帰るのだなと合点がいった。宿の定さんも、二階で泊った女づれのハイカラも来る。頬の恐ろしく膨れた、大きなどてらを着た人相のよくない男が艫の甲板の蓆へ座をしめてボーイの売りに来た菓子を食っている。その向いに坐った目の赤いじいさんと相撲の話をしている。あるいは相撲取かも知れぬが髪は二月前に刈ったと云う風である。その隣には五、六人、若い娘も二人ほど交じっている。機関長室には顔の赤い人の好さそうなのが航海日誌と云いそうなものへ何か書いている。ここへ色の青い恐ろしく痩せた束髪の三十くらいの女をつれた例の生白いハイカラが来て機関長と挨拶をしていたが、女はとうとうこの室の寝台を占領した。