후리가나로 읽는 일본 고전
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まぞう
魔像
林 不忘
林 不忘의 魔像(まぞう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 131,494자 · 260화면
というのは、わが魚心堂先生は、いつもこの釣竿を離したことがない。常住坐臥、釣竿と一緒に起き、釣竿と一しょに寝ているのだ。
それほど魚釣が好きなのかというと、勿論好きなことも好きなのだが、先生に言わせると、釣りは魚を得るのが目的ではなく、ひとつの澄心の修業だとある。
つまり、魚心堂先生の釣りは、先生の哲学であり、禅であり、思索であり、生活である――こういう喧ましい因れから来て、魚心堂先生の名もある訳……。
神田の真ん中に迂路うろしていて、そう釣りの出来るはずもない。
が、ただ先生は、いま言ったように釣竿をかついでノソノソしていれば気が済むのである。変り者……と言えば変り者に相違ない。一種の心学者、乞食のような生活と、王侯のような心を有った巷の大先生であった。
居所なども一定していないで、飽くまでルンペン性を発揮し、釣りをする池の傍に一夜を明かしたり、そうかと思うと、空家の押入れに一月も二月も泊ったりしている。
今なら浮浪罪で挙げられるところだが――その上先生は、大きな樹に登って、その幹の股に陣どって二晩でも三晩でも眠っているのが常だったというから、この頃アメリカなどで流行る滞樹上競争は、この魚心堂先生が元祖である。