후리가나로 읽는 일본 고전
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まぞう
魔像
林 不忘
林 不忘의 魔像(まぞう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 131,494자 · 260화면
誰にでも笑いかけそうに、そのくせ固く結んでいる口辺には、侵すことを許さない意志の力が覗いているような、気がする。中肉中背である。いや、いささか肥っているほうかも知れない。横から見るとすこし猫背だ。両手をきちんと袴のまちへ納めて、すウッすッと擦り足である。見ようによっては、恐ろしく苦味走って見える横顔に、元日の薄陽がちらちらと影を踊らせている。八葉の剣輪違いの定紋を置いた裃を着ている。遅いようで、妙に速い歩き方である。間もなく、それとなく待っていたらしい平淡路守と一緒になって、ちょっと両方でおじぎしてはははと低く笑った。並んで歩き出す。
友達らしいのである。
「上々の天気で――」
言いかけて、淡路守はあとを濁した。同伴の士は、面白そうににっこりして、
「何よりの幸です。しかし、それはあくまで今日の天候のことでございましょうな。それとも上様の御機嫌――」
「あはははは、そこまで仰言っては――両方でござる。両方でござる」
いま、将軍吉宗に拝して、年始の礼を述べて来たところである。年の変ったゆったりした気もちが、何か冗談の一つもいいたいように、二人の胸を軽くしていた。