후리가나로 읽는 일본 고전
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まと
魔都
久生 十蘭
久生 十蘭의 魔都(まと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 293,999자 · 578화면
もっとも、これについては遠廻しだが、すでに君に漏らした。昨日の午後、局長と鼎座の席で、この現場整備から君を除外したのは、君の敏腕を懼れるからだといった。この事件の裏に、辛辣な君に触れて貰いたくない政府の機密がひそんでいるということを、あの時それとなく仄めかしたつもりだったんだが、君は覚ってくれなかった」
真名古は一種茫漠たる表情を泛べながら穴の明かんばかりに総監の面を注視していたが、この時、脱兎のように総監の方へ駆け寄ってツイとその封筒を取上げ、痙攣ったような指先で封を切りにかかった。
総監は満面に朱を注いで、
「莫迦、何をする!」
と、叫びながら真名古に躍りかかって激しくその手首を打ち据え、もぎとるようにして封筒を奪い返すと、力一杯に壁の方へ突き飛ばした。
真名古はヨロヨロと壁際までよろけて行き、床の上に置かれてあった、壁土を入れた木箱の縁に足をとられて、みじめな恰好でその中へ尻餅をついた。
ところで、真名古が尻餅をついた木箱の中に、小さな一枚の紙片が落ちていた。ミシンの穴のある、明らかにメモから切取ったと思われるその紙片が二つ折になって、ちょうど白い蝶のようなようすで壁土の上に羽根を休めている。