일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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まと

魔都

久生 十蘭

久生 十蘭의 魔都(まと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 293,999자 · 578화면

아오조라 문고

服装はてんでんばらばらで、背広を着たのもあれば、腹掛をしたものもある。人相もまた雑多だが、床から脚光のように照らし上げられた赧黒い顔々には、いずれもなんとも形容しかねるような悽愴な色が流れている。

親分の先に立って安亀がこの広間に入ってくると、この九人の人間は一斉に首をうなだれてしまった。一人として大親分の顔を仰ぎ見るものもない。

相模寅造は立ったままでジロジロと一同を見下していたが、唐突に安亀の方に向き直ると、まるで迸り出るような声で、

「俺は、おめえに盃をかえさせ、今では赤の他人なんだから、親分面をしてここへやって来たんじゃねえ。また親分面をして物をいうつもりもねえ。しかし、安亀、間違ったことをやっているやつに、おめえのやり方は間違いだということには、たとえ赤の他人の間柄だって一向差支えはねえ筈だ。いわんや、縁あって一度つながった仲であってみれば、こんなお節介をしたって無下に腹も立てるまい。……どういう意地張りでこんな騒ぎをするのかしらねえが、俺にいわせりゃ、どう考えてもこりゃア道が違う。おめえも知ってる通り、これまでの度々の喧嘩は、繩張り争いか男を磨くため、只の一度もお上を向うに廻した事なんぞありゃしねえ。