후리가나로 읽는 일본 고전
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さかなのじょぶん
魚の序文
林 芙美子
林 芙美子의 魚の序文(さかなのじょぶん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 10,384자 · 21화면
その噴水のまわりには、薊の花が叢のように咲いていた。
「素敵だなア!」何となく感歎してしまえる静寂であった。やがて、僕は未亡人だと云うこの家の主の部屋へ案内されたのだが、いったい女中が何人居るのか僕はまるでリレーのように次から次の女中へと渡されて、夫人の部屋の外まで来た時は、逃げ出したいほど、何かもやもやした気味わるさを感じた。夫人は、二人の看護婦に寄り添われて、厚いむらさきの蒲団のうえに坐っていた。
「山田は、信州の生れだそうですね」
僕は一も二もなく参ってしまった。夫人も信州の生れだと云うので、ここでは、信州の山の話が出た。
「今日は部屋をずっと見て廻って、なるべく早く来るようにして下さい」
給料の話と、妻の話を持ち出そうとすると、もう看護婦が会釈するのだ。――お伽話にだってこの様な大名生活はないだろう。彼女に見せてやったなら、どんな事を云うであろうか。老女中が次々と五十幾ツかの部屋を見せてくれた。十九歳を頭に令嬢が四人、女中が十八人、事務員が二人の全く女ばかりの大世帯で、男と云えば風呂焚きの爺さんと末の坊ちゃんだけだと云う事であった。
この二ノ宮と云うのは、天下の二ノ宮と云われた生糸商人で、一時は全く旭日の勢いにあったと云う一家だと云う事だ。