일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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さかなのじょぶん

魚の序文

林 芙美子

林 芙美子의 魚の序文(さかなのじょぶん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 10,384자 · 21화면

아오조라 문고

遠くから見ていると、その姿がまるで子守女のように見える。

長い間、帽子の下で眼をとじていたせいか、起きあがった時は夕方のように四囲が薄暗いものに見えた。僕は袂の底から、くしゃくしゃになった煙草を一本出して火を点じた。さわやかな初夏の憶いが風になって僕の袂をふくらます。

合歓の木の下の彼女は、やがて帯を結んで堤へ上って来た。

「何だいその白い風呂敷は……」

彼女は癖のように、その風呂敷を背中に隠して、ニヤニヤ笑いながら「摘草したのよ」と云った。

あんまり食べられそうな草がたくさんあるからと云うのだ。彼女の拡げた風呂敷の中には、ひずるやたんぽぽや、すいばのようなものまで這入っている。白い風呂敷と思ったのは、彼女のさらしの襦袢なのであった。「だから、僕は安心して貧乏が出来るんだね」とも口に出して云いたいほど、彼女は二十三歳にしては、ひどく世帯くさいのだ。

夜は、これらの摘草を茹でて食卓に並べた。色は水々しかったが、筋が歯にからんで、ひずるの噛み工合などはまるで蒟蒻のようであった。

墓場の向うの火葬場には、相変らず毎日人を焼く煙がもくもくと埃色に空に舞いあがっている。