후리가나로 읽는 일본 고전
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にしんぎょじょう
鰊漁場
島木 健作
島木 健作의 鰊漁場(にしんぎょじょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 24,483자 · 49화면
風浪の危険を犯し、昼夜の区別なく、云々、と声高くよみあげられたときに、ほーっ、えれえこったな、と突然大きな声を出したものがただひとりあった。みんなはびっくりしてその男の方をふりかえってみた。が、話が終りに近づくに従って彼らはしきりに襖のほうを気にし出した。もう酒が出そうなもんだ、とおもうのである。
「わかったな?」
と帳場はみんなの顔をずーっと見まわしながら言って、
「では、どうぞ。」と、旦那の前に小腰をかがめた。旦那は立上ってうやうやしく神前に額ずき、ぱんぱんと拍手をうって大漁の祈願をこめた。漁夫たちもそれにならった。
待ちかねていた酒はやがて出るには出たが、一人あたり冷酒一合五勺にも満たなかった。それに心の底であてにしていた女が出て給仕をしないことがもの足らなかった。縁の厚い大きな湯呑一杯で尽きてしまう冷酒を、ちょびりちょびりと舌の先でなめずりながら、むっとした顔を一層不満そうにふくらせて、互いに何か言いたげに目と目を合した。旦那の姿が消えると同時に、その不満ががやがやと騒々しい言葉になって吐き出された。「俺ア、ここの鰊場アはじめてよ。けちんぼうだのう。