후리가나로 읽는 일본 고전
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なるとひちょう
鳴門秘帖
吉川 英治
吉川 英治의 鳴門秘帖(なるとひちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 56,957자 · 114화면
だから、かれらは決して城下に屋敷をもっていない。みな、阿讃山脈の根から、四国三郎の流れに沿った奥深くに、土俗風な門戸を構えている。
その中には戦国以来の旧家もあり、天草の残党だという家もある。山を伐り拓いて吉野川へ流す材木や、南国的な花の咲く長順煙草などは、かれらの所領を富ますものであった。それでいて、皆ひとかどの武術に長け、スワ城下に喧嘩でもあるとかいって、猛然と、かれらの群が、吉野川の流域を下る時は、ほうふつとして古の野武士だ。
その、気の荒い原士たちは、なんらの仮借なく俵一八郎を引ッ立てて、前神の石子牢へぶちこんでしまった。石子牢というのは、一種の風穴で、穴の奥から冷たい風が吹いてくる上に、あたりの断崖からは、夜も昼も、たえずザラザラと小石の降る音がしている。
一八郎をその中へほうり入れると穴の口へは、大石や小石をかこってほんの食物を投げ込まれるだけの余地を残した。これでよし、と森啓之助は、竹屋三位卿を促して、その日は麓へ下りてしまう。
翌日から、山はまた終日シンと静まり返っていた。石子牢に狂う一八郎の叫びも聞えなくなった。
一日ごとに、太陽の熱度が昂くなって、木や草ばかりがズンズンと伸びていった。