후리가나로 읽는 일본 고전
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なるとひちょう
鳴門秘帖(一)
吉川 英治
吉川 英治의 鳴門秘帖(一)(なるとひちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 262,100자 · 523화면
その混雑の中を通って、天堂一角、おそるおそる船屋形の座所へ伺候した。そして弦之丞をとり逃がしたことを首尾悪そうに言い訳するのだった。
阿波守は、別に不機嫌な様子もなかった。その代りに、一角の足がしびれのきれる程黙然として考えこむ。
やがて、明快な言葉が出た。
「ぜひがない! 昨夜の混雑をつけこまれたのじゃ」
そういったのはよかったが、次に突然、
「一角、そちは帰国を見あわせい、しばらく暇をとらすであろう」
「あっ、お暇を?」一角は冷やりとした。しばらくを、永のと、聞き間違えたのである。
「ウム! まず一両年遊歴する気で、思う所を歩いてこい。ただし、その間にも役目があるぞ。ほかでもない、法月弦之丞、きゃつをつけ廻して必ず討って取ることじゃ! 彼こそ昨夜の密話を残らず聞きおったに相違ない、生かしておいては後図の妨げ、大事の破綻を醸そうも知れぬ。よいか!」
「はっ」
「充分、そちに討てる自信があろうの」
「身に代えて刺止めまする」
「それで、余の船出も心安い。何かのことども、江戸表へ立ち廻った節上屋敷の重役どもに、計ろうて貰うがよい」と座を立って、三位卿と共に船楼の欄に立つ阿波守。