후리가나로 읽는 일본 고전
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なるとひちょう
鳴門秘帖(一)
吉川 英治
吉川 英治의 鳴門秘帖(一)(なるとひちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 262,100자 · 523화면
「起きておいでのご様子、ちと急用でございます。この障子を開けますが……」
「おお、差支えはござらぬ、どうぞ」
内から弦之丞が手を伸ばすと、番僧も外から障子へ手をかけた。部屋にこもっている煤煙が、ムーッと軒へ吸いだされて、入れ代りに、寒梅の香をふくむ冷やかな夜気がそこへ浸ってくる。
「ただ今、御院代のお手元へ、こういう手紙を届けてまいった男がございます」
縁に膝をついて一月寺の番僧、敷居ぎわへ一通の手紙をさしおく。
「なに、このほうへの書状?」
「はい、すぐご返事がほしいそうで、使いの者が待っております。どうぞ、ご一見下さいまし」
「はて、誰からであろう? ……」と弦之丞、封を切って読み下したが、巻き返しながらジイッと天井を見上げて、何か思案をしているらしかった。
「弦之丞様、この夜中に、一体どこからのお手紙なので?」
と万吉が、不審そうにきいたのには答えないで、弦之丞、番僧のほうへ向って、
「委細承知いたしたと、使いの者へお伝え願いたい」という。
「はい、それだけでよろしゅうございますか」
「後よりすぐにまいりますゆえ」
「では、そう申して、使いを帰せばよろしいので」