후리가나로 읽는 일본 고전
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おうがい・あくたがわ・きくちのれきししょうせつ
鴎外・芥川・菊池の歴史小説
宮本 百合子
宮本 百合子의 鴎外・芥川・菊池の歴史小説(おうがい・あくたがわ・きくちのれきししょうせつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 12,337자 · 24화면
鴎外の歴史小説が、その本質に於て作者の主観の傾向に沿って一般的な人間性の方向へひろがって行ったことは、「寒山拾得」にも十分うかがえるし、「じいさんばあさん」のような余韻漂渺たる短篇にもあらわれている。
この過程を通って、やがて鴎外が「椙原品」のような事実に即した作品をかくようになり、大正五年からは「澀江抽斎」「伊沢蘭軒」等の事実小説と云われている長篇伝記を書くようになったことも様々に考えられる。
歴史小説において、歴史の時代的な枠としての社会関係を明瞭に意識し、その枠に支配される人間の苛烈な相互関係を現実的に把握せず、枠は枠なりにしてその内での範囲で人間を見てゆけば、作者の近代の心の主観で、それが当時の身分の差に内容づけられない一般的な人間性として感じられるようになるのは当然の道行きと思われる。しかも、鴎外の実生活の閲歴は、人間の主観が客観の世間では誤って評価される場合もある悲劇を熟知しており、むごく扱われる結果のあるのも熟知している。作者の主観に足場をおいて達観すれば、やがて、そのような主観と客観との噛み合いを作家としての歴史の底流をなす社会的なものへの判断で追究し整理するより、現象そのままの姿でそれを再現し語らしめようという考えに到達することは推察にかたくない。