후리가나로 읽는 일본 고전
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おうがいぎょしとはだれぞ
鴎外漁史とは誰ぞ
森 鴎外의 鴎外漁史とは誰ぞ(おうがいぎょしとはだれぞ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 6,099자 · 12화면
折々はまた名を署せずに、もしくは人の知らぬ名を署して新聞紙を借ることもある。今予に耳を借す公衆は、不思議にも柵草紙の時代に比して大差はない。予は始から多く聴者を持っては居なかった。ただ昔と今との相違は文壇の外に居るので、新聞紙で名を弄ばれる憂が少いだけだ。荘子に虚舟の譬がある。今の予は何を言っても、文壇の地位を争うものでないから、誰も怒るものは無い。彼虚舟と同じである。さればと云って、読者がもし予を以て文壇に対して耳を掩い目を閉じているものとなしたならば、それは大に錯って居るのであろう。予は新聞雑誌も読む。新刊書も読む。読んで独り自ら評価して居る。ただこの評価は思想を同じゅうして居ないものの評価で、天晴批評と称して打出して言挙すべきものでないばかりだ。しかし筆の走りついでだから、もう一度主筆に追願をして、少しくこの門外漢の評価の一端を暴露しようか。明治の聖代になってから以還、分明に前人の迹を踏まない文章が出でたということは、後世に至っても争うものはあるまい。露伴の如きが、その作者の一人であるということも、また後人が認めるであろう。予はこれを明言すると同時に、予が恰もこの時に逢うて、此の如き人に交ることを得た幸福を喜ぶことを明言することを辞せない。