후리가나로 읽는 일본 고전
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てらだとらひこ
黄道
和辻 哲郎
和辻 哲郎의 黄道(てらだとらひこ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 28,971자 · 59화면
利のために働かず、任務自身のための任務をつくして来た父から見ると、現在の政治家のように利のために動いて国家のための任務をその方便としている人間は、腐敗したものの骨頂である。例えば原敬のごときに対しては奸獰邪智の梟雄として心から憎悪を抱いていた。原敬の眼中にはただ自党の利益のみがあって国家がない。ところで彼の政党は私利をのみ目ざす人間の集団であって、自党の利益とは結局党員各自の私利である。彼らはこの集団の力によって政権を握り、その権力によって各自の私利をはかろうとする。しかし政治はかくのごときものであってはならない。明治大帝の詔にいう、「官武一途庶民に至るまで、各々そのこころざしを遂げ、人心をして倦まざらしめんことを要す」と。私利を先にして、天下万民に各々そのこころざしを遂げしむる努力を閑却するごときものは、大詔に違背せる非国民である。しかもこの徒が政治を行なうとすれば、「君側に奸あり」と言わざるを得ぬ。こういうのが父の考えであった。だから原敬を暗殺した中岡良一が死刑に処せられないときまったとき、父は驚喜して当時の裁判長を名判官とたたえた。かくのごとく父は、私利をはかって超個人的道義的任務を忘れたものをすべて腐敗せるものとして憎悪する。