후리가나로 읽는 일본 고전
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こくしかんさつじんじけん
黒死館殺人事件
小栗 虫太郎
小栗 虫太郎의 黒死館殺人事件(こくしかんさつじんじけん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 296,741자 · 584화면
そして、顴骨から下が断崖状をなしている所を見ると、その部分の表出が険しい圭角的なもののように思われ、また真直に垂下した鼻梁にも、それが鼻翼よりも長く垂れている所に、なんとなく画策的な秘密っぽい感じがするのだった。旗太郎は摺れ違いざまに、肩口から見返して、
「オリガさん、御安心下さい。何もかも、お聴きのとおりですから」
「ようく判りました」とクリヴォフ夫人は鷹揚に半眼で頷き、気取った身振をして答えた。「ですけど旗太郎さん、仮りにもし私の方が先に呼ばれたのでしたら、その場合の事もお考え遊ばせな。きっと貴方だって、私どもと同様な行動に出られるにきまってますわ」
クリヴォフ夫人が私どもと複数を使ったのに、ちょっと異様な感じがしたけれども、その理由は瞬後に判明するに至った。扉際に立っていたのは彼女一人だけではなく、続いてガリバルダ・セレナ夫人、オットカール・レヴェズ氏が現われたからだった。セレナ夫人は、毛並の優れた聖バーナード犬の鎖を握っていて、すべてが身長と云い容貌と云い、クリヴォフ夫人とは全く対蹠的な観をなしていた。暗緑色のスカートに縁紐で縁取りされた胸衣をつけ、それに肱まで拡がっている白いリンネルの襟布、頭にアウグスチン尼僧が被るような純白の頭布を頂いている。