후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
こくしかんさつじんじけん
黒死館殺人事件
小栗 虫太郎
小栗 虫太郎의 黒死館殺人事件(こくしかんさつじんじけん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 296,741자 · 584화면
「法水さん、その障壁と云うのが、今まで僕等には、心理的に築かれておりましてね。現に津多子さんが、最前列の端にいられたのを御存じでしょう。ところが、その障壁を、いまここにいられる方々が打ち壊してくれたのでした」
「私は、装飾灯が消えるとすぐに、竪琴の方から人の近づいて来る気配を感じました」とそう云いながら、たぶん評論家の鹿常充と思われる――その額の抜け上った四十男は、左右を振り向いて周囲の同意を求めた。そして続けた。「サア、それは気動とでも云うのでしょうかな。それより、絹が摺れ合うと唸りが起りますから、たぶんそれではないかとも思うのです。しかしいずれにしても、その音はしだいに拡がりを増してまいりました。そして、それがパッタリ杜絶えたかと思うと、同時に壇上で、あの悲痛な呻き声が発せられたのです」
「なるほど貴方の筆鋒には、充分毒殺効果はあるでしょう」と法水は、むしろ皮肉な微笑を洩らして頷いた。「ですが、こういうハックスレイを御存じですか。――証拠以上に出た断定は、誤謬と云うだけでは済まされない、むしろ犯罪である――と。ハハハハハ、どうせ音楽の神の絃の音までも聴けるのでしたら、そんな風に、鶏の声でイビュコスの死を告げると云うのはどうですかな。