후리가나로 읽는 일본 고전
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くろとかげ
黒蜥蜴
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 黒蜥蜴(くろとかげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 107,633자 · 215화면
「というわけさ。これがボクの手品の種あかしなんだよ。どう? このかっこうは」
トランクの中に丸まった肉塊が、男と女とちゃんぽんの言葉づかいで呼びかけた。
まげた脚の膝頭が、ほとんど乳房にくっつくほどで、腰部の皮膚がはりきって、お尻が異様に飛び出して見えた。後頭部に組み合わせた両手が、髪の毛をみだし、わきの下が無残に露出していた。なにかしら畸形な、丸々とした、非常に美しい桃色の生きものであった。
潤ちゃんの山川氏は、だんだん大胆になりながら、トランクの上に及び腰になって、なやましげに眼の下の生きものに見入った。
「マダム、トランク詰めの美人ってわけですか」
「ホホホホホ、まあ、そうよ。このトランクには、そとからはわからないように、方々に小さい息ぬきの穴があけてあるのよ。だから、こうして蓋をしめてしまっても、窒息するような心配はないんだわ」
いうかと思うと、彼女はバタンとトランクの蓋をしめたが、そのあおりの生暖かい風が熟しきった女体のかおりを含んで、上気した青年の顔をなでた。
蓋をしめてしまえば、それはいかめしく角ばった一箇の黒い箱にすぎなかった。その中になまめかしくふくよかな桃色の肉塊がひそんでいようなどとは、どうしても想像できないのだ。