일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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はなのひょうげん

鼻の表現

夢野 久作

夢野 久作의 鼻の表現(はなのひょうげん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 71,303자 · 141화면

아오조라 문고

方向と位置と

――鼻の静的表現(一)

こんな御意見は詰まるところ、

「鼻は無いと困る。見っともなくて極りが悪いから」

というだけで、それ以上には鼻の表現の価値も権威も認められぬという事であります。

しかし如何程この意見を固守される方でも、御自分の鼻が御自分の向って行かれる方向を示している事だけは相違なく御認め下さるであろうと信ぜられます。

「どこへ行くんだ」

「鼻の向いた方へ」

なぞいった調子で、鼻がその持主の行く方向を示す事、船の舳と同様であるという事は、三尺の童子と雖も容易に認め得るところであります。

同時に鼻が時々自分というもののすべてを代表する意味に於て認められている事も明かな事実であります。

「この鼻様がいるのを知らぬか」

とか、

「この鼻を見忘れたか」

なぞいう古い科白もある位で、大抵の場合自分というものを示す全権公使には鼻が指定されるようであります。

この二つの実例は何でもない事のようでありますが、鼻というものの表現……否、その鼻の持主のすべての表現と絶対の関係を持っているものであります。

しかし普通の場合に於てはそこまで重大な意義を認められておりませぬ。