轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

あめんちあ

あめんちあ

富ノ沢 麟太郎

「改造」1911(明治44)年5月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 41,594 字 · 83 页

青空文庫

否、その軽蔑その物は、それ自身の価値を持っているのだからそれでもいいが、彼自身に堪えられないことは、この軽蔑をもって、人を踏んだり蹴ったりするように、寄り集って来ては慰みものにして痛快がっていることであった。

その侮辱と嘲弄とは、彼にしてもどうして感じない訳には行かない。

それは彼自身の敵である。

それともそれは、彼自身の幻影であろうか。

彼はこの明るい日の下に自己欺瞞に陥っているのであろうか。

そうすればそれは、二重の欺瞞に変えられないとも限らない。

彼は単にその幻覚に酔いつぶれているのであろうか。

彼は自分の不幸に惑いながらも、「不幸と鉄の三解韻格」を謳った人の真似をしようとしているのであろうか。

しかしそれを謳ったジョン・カーターその人は、泣ごとや不平をこぼしたことすらなかったではないか。

その人は笑い声一つさえたてなかったではないか。

紙屑とボール紙との貼り合せであると思っていたこの世が、その人には神の烙印と見えたのであろうか。

それにしても、彼は泣きごとや不平をこぼしたことが、果してあったであろうか。

それが若しもあったとするなら、馬鹿気たことではあるまいか。