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ごみだらけのまめ

ごみだらけの豆

小川 未明

「童話」1924(大正13)年9月

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 3,335 字 · 7 页

青空文庫

お母さんは、これまで箱の中にはいっている、豆を見ますと、

「ほんとうに、もったいない。」といっていられました。

美代子も、その豆を見ますと、たとえあの際だからといって、よくも、こんな豆を売ったものだと、乾物屋の人たちをうらめしく思わずにはいられませんでした。

「ねえ、姉ちゃん、はとぽっぽへゆくのだよ。」と、年ちゃんは、それからは、毎日、お昼ごろになるといいだしました。

「さあ、おねんねおし。そして、起きたら、つれていってあげましょうね。」と、姉さんも、お母さんも、どうかして、だまそうと思いました。

年ちゃんは、おとなしく眠ることもありました。また、どうしても、すぐにいってみるといいはったこともありました。また、たとえ眠ってしまっても、起きると忘れずに、

「姉ちゃん、お宮へゆくんだよ。」といったのであります。

「ああ、お母さん。うちに、あの豆がありましたね。あれを持っていって、はとぽっぽにやるといいわ。」と、美代子は思いついて、いいました。

「ああ、それがいい。」と、お母さんも、答えられました。

それから、毎日のように、食べられなかった白豆を袋の中にいれては、年ちゃんは、姉さんにつれられて、はとぽっぽを見にいって、その豆をまいてやりました。