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なつかしいなかま
なつかしい仲間
宮本 百合子
「新女苑」1940(昭和15)年5月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,477 字 · 9 页
友だちとのいきさつでも、つきつめたところは全人格のぶつけ合いである点、時にはなかなか激烈な人間交渉を生じる。精いっぱい、自分が人間としての全力をひきしぼらなければならないような場合が、千変万化の形であらわれて、友情にも、クリシスがある。
社会的な動的な性質がその友情のなかに多くこもっていればいるほど、歴史の波や個人の事情が二重に映り作用して、誠実な人の心と心との間では、夫婦の間におこるとはおのずから異りながら、おのずから同じところもある発展の道ゆきがあるのではないだろうか。
窪川稲子さん、壺井栄さんなどとの互の心持の関係は、友情もひととおりのものでなく、そういうところまで行っているのだと思う。そして、めいめいの良人に対する友情も、謂わば互の心にある妻としての情愛を互に理解した上でのようなところがあって、友達としての良人たちに対する直接の友情にもう一つ女としての微妙なニュアンスを加えているところも面白い。みんな文学の仕事をしていて、それぞれがそれぞれにちがう作風をもっていて、そこまで成長して来た生活の出発は、故郷がちがう以上まるで互に異っている。その三人が、東京が首府だから自然そこに落ちあったというばかりではない歴史の動きにめぐり合いの機会を与えられたということも、女同士の友情、また婦人作者たちの間にある