轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
なよたけ
なよたけ
加藤 道夫
「三田文学 四・五月号、六月号、七・八月号、九月号、十・十一月号」1946(昭和21)年5月~10月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 81,415 字 · 163 页
文麻呂 こんな素晴しい神秘の境で、燦めく恋の桂冠を獲得しようと云う君は全く幸福だ。また、同時に同じ場所で父の仇敵を思いのままに辱しめてやれると云うこの僕も幸運だ。……云わばここは我々が幸運の星にめぐり逢うと云う秘められたる場所だ。天が我々に与えたもうた恵みの扉だ。……扉は今や開け放たれねばならない。
清原 (突然すっくと立上り)そうだ! 僕、いいこと考えた!
文麻呂 (呆れて彼を見上げ)何だい、また? どうしたんだい、清原?
清原 ね、石ノ上。いいことがあるんだよ。なよたけの家のすぐ傍にね、竹籠の納屋があるんだ。僕達はこれからそっとそこへ行って、気付かれないようにその納屋ん中へ隠れるんだ。そうして内から様子を伺ってて、大納言様を待伏せするんだ。大納言様がいらっしゃってなよたけに何かいけないことをなさろうとしたら、そしたら、僕達はすぐに飛出して行って……やっちまうんだ。やっつけちまうんだ。それがいいよ。ね。それがいいよ。さあ、石ノ上! (先に立って、左の方へどんどん行く)
文麻呂 (呆気にとられたように聞いていたが、渋々と立上り)……そりゃ、君がその方がいいと云うんなら、それでもいいさ。