轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
なよたけ
なよたけ
加藤 道夫
「三田文学 四・五月号、六月号、七・八月号、九月号、十・十一月号」1946(昭和21)年5月~10月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 81,415 字 · 163 页
綾麻呂 有難う。充分に気をつける。お前も充分健康に留意して、無理をしない程度に、「文章の道」を一生懸命に研鑚するんですよ。一日も早く偉くなって、お父さんを安心させておくれ。お前はお役所に勤めるのはどうも以前からあまり気がすすまなかったらしいが、いや、それならそれでもいい。お父さんは決して反対はしない。まあ、立派な学者になって、「文章博士」の肩書でも貰ってくれれば、お父さんはそれだけでも大手を振って自慢が出来るからな。そうなれば、お父さんの受けた恥も立派に雪ぐことが出来るというものだ……しかしね、文麻呂。お前はどうも、この頃清原の息子や小野の息子達と一緒になって、やれ「和歌」を作ってみたり、「恋物語」を書いてみたりしているらしいけれど、あれだけはお父さんどうしても気に掛ってしかたがないな。第一、外聞が悪いよ。ああ云うものは当世の情事好みのすることで武人の血を引く石ノ上ノ綾麻呂の息子ともあろうものが、あんなものにかぶれるなどと云うことは大体、体裁がよくないからな。ことに学問の道に励むものにはああ云うものは何の益もない代物だ。「芸術」と云うものか何と云うものか儂にはよく分らんが、お父さんに云わせればあんなものは不潔だ。