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ねじくりはかせ

ねじくり博士

幸田 露伴

「読売新聞」読売新聞社、1890(明治23)年4月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,723 字 · 14 页

青空文庫

さてそれから螺旋でこの生物を論ずると死生の大法が分るから、いよいよ大発明の大哲学サ、しッかりしてきかないと分らないよ。

一体全体何んでもドンゾコまで分ッてる世界ではない。人間の智慧でドンゾコまで分るものだかどうだか知れないのサ。人間の智慧という奴が無限だか有限だかも人間の智慧では分らないから可笑いのだよ。人間の智慧が無限ならば事物を解釈し悉せるように思うだろうがこれもあやしいのサ。気の毒だけれども誰も人智の有限と無限とを智慧の上から推して断定のできるものはまず無さそうだ。そのくらいの事だからまず動物と植物の区別さえろくにはつかないのサ。それから生物と死物との区別だッてろくに付けることの出来るものはまず無いのサ。生物の最下等の奴になるとなんだかロクに分らないのサ、ダッテ石と人間とは一所にならないには極ッてるが、最下等生物の形状はあんまり無生活物とちがいはしないのだよ。所を僕のねじねじ論で観念すると能く分るよ、但しあんまり能く分らない所が少し洒落ている所だとおもい玉え。僕にいわせると「発生の機は螺線的運動にあり」というのサ。なんでも物の発生するというのは君も知ッている通り「力」