轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
めくらぼし
めくら星
小川 未明
「おとぎの世界」1919(大正8)年6月
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 4,348 字 · 9 页
それは、ずっと、いまから遠い昔のことであります。
あるところに目のよく見えない娘がありました。お母さんは、娘が、まだ小さいときに、娘をのこして、病気のため死んでしまいました。その後にきましたお母さんは、この娘を、ほんとうの自分の産んだ子供のようにかわいがらずに、なにかにつけて娘につらくあたりました。
娘は、目こそあまりよく見えませんでしたけれど、まことにりこうな女の子でありました。そして、後にきたお母さんに産まれた、弟の三郎の守りをしたり、自分のできるかぎりの世話をしたのであります。
こんなに、弟をかわいがりましたのにかかわらず、お母さんは、やはり娘を目の敵にしました。お母さんは、じつにものの道理のわからない人でありましたけれど、弟の三郎はこの姉を慕い、そのいうことをよくきく、いい子でありました。
三郎は、一羽のかわいらしい小鳥を飼っていました。その小鳥は、羽の色が美しいばかりでなく、いい声を出して、朝から晩までかごの中でさえずりうたいましたから、三郎はこの小鳥を愛したことは一通りでありませんでした。また三郎のいちばん大事にしていたのは、この小鳥であったことはいうまでもありませんでした。