轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

もののいえないもの

もののいえないもの

小川 未明

「大毎コドモ」1934(昭和9)年10月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,387 字 · 9 页

青空文庫

いくら僕でないといっても、お母さんは、ほんとうにしないのだ。こいつが食べたのだよ。」

「おばさん、どこかへいったの?」

「お使いにいったんだろう。」

二人は、ちょっとたいくつしました。

「なんかおもしろいことをして遊ばない?」と、敏ちゃんがいいました。

「クロをいじめてやろうか。」と、徳ちゃんは、あちらに丸くなってねむっている黒ねこを見て、いいました。

「あのね、徳ちゃん、いいことがある。」と敏ちゃんは、徳ちゃんの耳もとへ小さな声できさやきました。

「いい思いつきだね。きっとおもしろいよ。」

「僕、ふくろをさがしてくるから。」と、徳ちゃんは長ひばちのひきだしをあけて、紙のふくろをさがしていました。

「あったかい?」

「あった。」

あつい大きなふくろを見つけると、よろこんでとんできました。二人は、黒ねこのそばへ用心ぶかくやってきました。「ニャア。」と黒ねこは、うしろ向きになったまま、いたずらをしてはいけないというふうに鳴きました。これをきくと、二人はおかしくなって、とうとうわらい出してしまいました。

「知っているんだね。」

「知っていたっていいや。」

二人は、クロの頭に紙のふくろをかぶせてしまいました。