轻松读懂日语经典作品
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ろまんどうろう
ろまん灯籠
「婦人画報」1940(昭和15)年12月~1941(昭和16)年6月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 37,222 字 · 74 页
あたしが子供を産むと、きっと何か、わるい事が起るような気がしてならなかった。あたしの予感は、いつでも必ず当ります。あたしが、いま死んで、それだけで、わざわいが済むといいのですけれど、なんだか、それだけでは済まないような恐ろしい予感もするのです。神さまというものが、あなたのお教え下さったように、もしいらっしゃるならば、あたしは、その神さまにお祈りしたい気持です。あたしたちは、きっと誰かに憎まれています。あたしたちは、ひどくいけない間違いをして来たのではないでしょうか。」
「そんな事は無い。そんな事は無い。」と王子は病床の枕もとを、うろうろ歩き廻って、矢鱈に反対しましたが、内心は、途方にくれていたのです。男子誕生の喜びも束の間、いまはラプンツェルの意味不明の衰弱に、魂も動転し、夜も眠れず、ただ、うろうろ病床のまわりを、まごついているのです。王子は、やっぱり、しんからラプンツェルを愛していました。ラプンツェルの顔や姿の美しさ、または、ちがう環境に育った花の、もの珍らしさ、或いは、どこやら憐憫を誘うような、あわれな盲目の無智、それらの事がらにのみ魅かれて王子が夢中で愛撫しているだけの話で、精神的な高い共鳴と信頼から生れた愛情でもなし、また、お互い同じ祖先の血筋を感じ合い、同じ宿命に殉じましょうという深い諦念と理解