轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
スモーリヌイにひるがえるあかはた
スモーリヌイに翻る赤旗
宮本 百合子
「大阪毎日新聞」1931(昭和6)年1月5日~21日号(15日号、19日号を除く)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 25,354 字 · 51 页
「私は作家だ」「ふーむ。作家も仕事をもってる」それから丁寧に鉛筆の削り屑を机の下の紙くず籠へすてて「……リベディンスキーの『一週間』というのは日本に知られてるだろうかな?」といった男だ。
――あんたがた、レーニンの室見せて貰いましたかね。
不意にムイロフが訊ねた。
――いいえ。
彼の室へ来ると、
――一寸かけて待っててくれ。
書類入鞄を机の上へほっぽり出して、いそぎ足に出て行った。
――見られるんだろうか、レーニンの室って。
――さあ、いいな、もしそういう工合になれば。
じき、帰って来たムイロフが、開いた戸から首をつっこんで二人の日本女を呼んだ。
――出かけましょう!
手に鍵束を下げたムイロフについてまた廊下へ出た。
少し行って、廊下を左に曲る、日本女が足のはずみでその前を通りすぎそうにしたごくあたり前の或る木の扉のところでとまった。鍵がうまく合わない。プリントをもって後を通りすがった男が、
――開かないのか?
――うん、ミーシャが今いないんだ。
その廊下のもう一方の側にもずらりと同じような室が並んでいる。
戸が開いた。
が、日本女はいそがず、見るものはみんな覚えておこうとするような顔つきをして室へ入った。