轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ズラかったしんきち
ズラかった信吉
宮本 百合子
「改造」1931(昭和6)年7~9月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 54,656 字 · 110 页
いや、いや。
信吉は自分をもこめて、みんなが見えない力に引きまとめられ故障なくコムソモーレツ、ヤーシャの提議を理解しているのを感じた。
「だから、タワーリシチ! 実によく分ったと思うんだ。現在ソヴェト同盟にある食糧困難が、五ヵ年計画さえやっちまえばひとりでに消えるもんだろうぐらいに考えて放っておくのは、まるで非階級的な日和見主義だということが、よく分ったと思うんだ。
一旦、ソヴェト権力確立のために必要となれば、われわれは悦んで餓えにだって耐えて見せる! 国内戦の時代、それをやって来たんだ。
だが、われわれ、〔三字伏字〕プロレタリアートから一片のパンだって、階級の敵が奪おうとして見ろ。許さねえ! 闘わなくちゃならん! ただパンのためじゃねえ。――階級のために、ボリシェビキは闘おうと云うんだ!」
ウラーアアアア……
ウラーアアアア
煙草の煙と西日とに梳かれた暑い空気がみんなの頭の上で一斉に耀き、震えた。
「さア、タワーリシチ! ところで誰が突撃隊になるか? 手上げて見てくれ!」
軈てみんな一緒に笑い出しながら、信吉も自分の手を下した。
そのときまで、手なんぞ上げそうにもなかったアクリーナまで、力んだ顔して窓枠の上から右手を突出してやがる! ハッハッハ!