轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
フェア・プレイのひき
フェア・プレイの悲喜
宮本 百合子
「婦人公論」1939(昭和14)年7月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 1,290 字 · 3 页
お喋りの間に笑い笑い云えば、私がこう丸まっちいのも不幸の一つね、と云えるようなものだが、真面目に人生の心持としてとりあげて見ると、私たちの生活を充たしているどころか寧ろその上に、その間に毎日が営まれていると云える程の不如意、願わしくない事情、困難を、それとして十分認め、或る場合それに拉がれることをも率直に認めつつ、しかも、それ等が私の不幸と固定したものとなって、生活感情にかたまりついていないというのは、面白いことだと思う。
私たちの生活の現実の裡には、今日の社会が複雑であるだけ極めて複雑ないろいろの関係が織りこまれているのだから、それらに対する私たちの生きよう、受けよう、働きかけようで、条件から引き出されて来る結果はいくつかに分れると思う。幸福、不幸という生活の概括のしかたは、今日では益々比喩的な言葉というか、チラリと生活の波に照る言葉で、固定してそれが生きてゆく心の土台となるようなものではなくなって来ていると思う。私たちは、日夜、営々として、人間として願わしくない事情を、より願わしい方向に向けて有形無形に推しすすめようとする直接の感じで生きていると思う。