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ロボットとベッドのじゅうりょう
ロボットとベッドの重量
直木 三十五
「新青年」博文館、1931(昭和6)年3月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,963 字 · 18 页
そして、それと同時に、二人は、頭の底へ突刺すような、全身の骨の中までしみ透るような、激痛を感じた。二人は、悲鳴を上げた。
「ロボットの霊魂だ。」
と、ロボットが、答えた。二人の脚は、苦痛に、曲っていた。震えて、指は折れるように歪んでいた。顔は、真赤になって、眼球の中に血が滲んできていた。暫くすると、夫人の鼻穴から、血が流れ出して、眼が飛出すように、大きく剥いて、突出てきた。男も、微かに、呻くだけになった。
人々が、馳けつけた時、カーテンが微かに揺れているだけであった。召使は、
「奥さん。」
と、いったが、そのまま、遠慮して、暫く、二人で、眼を見合せていた。ぽとぽと液体の滴る音がした。そして、暫くすると、ゴトッと、機械の止まるような音がした。夫人の脚が、化粧し、彩色されたまま、色が変って、カーテンの下から垂れているのを見て、二人が、カーテンを開けた時、夫人は、眼からも、口からも、血を噴出していた。そして、ロボットは、二人の上にかぶさっていた。
(「新青年」昭和六年三月号)