轻松读懂日语经典作品
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いっぽぜんしんにほたいきゃく
一歩前進二歩退却
太宰治吐槽读者老爱扒作家私生活,搞得他连笑都不敢。但他偏要幽默反击,让你边看边笑出声。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 967 字 · 2 页
日本だけではないようである。また、文学だけではないようである。作品の面白さよりも、その作家の態度が、まず気がかりになる。その作家の人間を、弱さを、嗅ぎつけなければ承知できない。作品を、作家から離れた署名なしの一個の生き物として独立させては呉れない。三人姉妹を読みながらも、その三人の若い女の陰に、ほろにがく笑っているチエホフの顔を意識している。この鑑賞の仕方は、頭のよさであり、鋭さである。眼力、紙背を貫くというのだから、たいへんである。いい気なものである。鋭さとか、青白さとか、どんなに甘い通俗的な概念であるか、知らなければならぬ。
可哀そうなのは、作家である。うっかり高笑いもできなくなった。作品を、精神修養の教科書として取り扱われたのでは、たまったものじゃない。猥雑なことを語っていても、その話手がまじめな顔をしていると、まじめな顔をしているから、それは、まじめな話である。笑いながら厳粛のことを語っていても、それは、笑いながら語っているから、ばかばかしい嘘言である。おかしい。私が夜おそく通りがかりの交番に呼びとめられ、いろいろうるさく聞かれるから、すこし高めの声で、自分は、自分は、何々であります、というあの軍隊式の言葉で答えたら、態度がいいとほめられた。