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さんにんのそうまだいさく

三人の相馬大作

直木 三十五

在线阅读直木 三十五《三人の相馬大作(さんにんのそうまだいさく)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 32,603 字 · 66 页

青空文庫

と、媚を見せた。職人らしい一人が

「えへんってんだ」

と、大きい声を出した。そして

「おい、勘定だ」

と叫んで、銭を抛出して、外へ出ようとして

「おもしろくもねえや、相馬大作がいなくなっちまって」

「全く、お世話様だっ」

お歌が、ちらっと、振向いて

「嫌な奴」

と、いった。

「棄ておけ、棄ておけ。わしの朋輩共でさえ、よく申さん奴がいる」

「でも、本当に、大作様は、江戸中の人気者で御座んしたのに――」

客の無い女が、隅に立って

「お歌さん、いくら、絞るだろうね」

「さあ、御褒美に脚を出して、首を縊って舌を出してさ」

「本当に、いやな小役人風情が――」

「召捕った顔をしてさ。何んでも、ぶるぶる顫えながら、ついて行ったって、いうじゃないの」

お歌は、右源太に

「今夜、お店を仕舞ってから――」

と、囁いた。

三十四

「お歌、さっきのお侍のお話をしたかえ」

と、婆さんが

「大層な、お手柄だそうで」

と、笑いながら、二人の前へ立った。

「ほんに、胴忘れをしておりまして――先刻二人連れのお侍衆が、お見えになりまして、是非お目にかかりたいと――」

「何んな? 何と申す」

「昵懇な方らしゅう、それでお邸をお教え申しておきましたが――」